特定調停は裁判所を通して行う物となっています。
そのため、自宅に居ながらにして行う事が出来る訳ではなく、裁判所から届いた通知に書かれている期日・時間に裁判所に行かなければいけません。
特定調停自体は借金の減額と言う事になっています。

その為、調停が成立した後にも返済し続けなければいけませんが、その返済が滞ってしまう、送れてしまうと差し押さえとなってしまう事もあります。

もちろん収入が無い人、返済能力が無いという人はこの方法を利用する事は出来ず、この場合は自己破産を利用する事になります。

債務整理全体に共通して言えますが、メリットばかりがどうしてもクローズアップされがちですが、実はデメリットも存在しています。

また他の債務整理の方法と同様、正常に借金を返済する事が出来なかったという事になる為、ブラックリストに情報が登録されてしまいます。

その期間は大体5年から7年間で、その間はクレジットカードの新規発行が出来なかったり、新規借り入れが出来なくなってしまいます。

もちろん消費者金融等を利用する時だけでなく、住宅ローンや自動車ローン等を利用する時の審査にも影響してしまう事になります。

ブラックリストに登録されている情報は一定期間を経過すれば自動的に削除されますが、お金に関して不自由さを感じてしまう事もあります。

もう一つのデメリットは手続きが煩雑だという事です。

債務整理の中でも手軽に行う事が出来る方法の一つが任意整理ですが、特定調停はそれに比べると手続きが煩雑です。

例えば関係権利者一覧表や、財産の状況を表す明細書等を用意しなければいけない事などです。

また債権者からの取り立て行為が止まるまで時間がかかる場合も有ります。

任意整理の場合は弁護士に依頼したらすぐに取り立てがストップしますが、この場合は書類をいくつも用意しなければいけない為、必要書類がそろうまでは取り立てがストップされません。

だから書類の用意に時間がかかってしまうと、その間はずっと取り立てが続いてしまうという事もあります。

もう一つは手続き自体に時間がかかる事があるという事です。

裁判所を利用する方法となっており、債権者と直接借金の減額交渉をする必要が無いという事は大きなメリットだと言えますが、直ぐに調停が成立するわけではなく、時間を要してしまう場合も有ります。

なるべく早く借金問題を解決したい、今すぐに解決したいと思っている場合には少々時間が長く感じてしまう等もこの手続きのデメリットとなります。